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美容成分「レチノール」とは?期待できる効果や相性の悪い成分について

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レチノールは、シワ・ハリ不足などの肌悩みへの効果が期待できる美容成分として注目されています。

そのため、正しい使い方や相性の良い成分について、気になっている方も多いのではないでしょうか。

今回は、レチノールの種類や期待できる効果、配合化粧品の役割に加え、併用すると効果を高める成分や相性の悪い成分について詳しく解説します。

さらに、効果的な使い方や注意点、よくある質問にもお答えするので、レチノールに興味のある方はぜひ参考にしてくださいね。

\この記事の監修者/


監修:車谷 セナ

■プロフィール
SNS総フォロワー数約30万人
YouTubeやInstagramを中心に美容に関する情報を発信。寝ても覚めても美容と化粧品の事を考えているコスメ専門家。
「美」を追求するために美容成分を勉強し、コスメ会社を設立し自ら商品を手掛けるまでに。

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目次

レチノールはビタミンAの一種!成分の種類について解説

レチノールは、スキンケアに効果的な成分として注目を集めているビタミンAの一種です。

ビタミンAにはさまざまな形態がありますが、スキンケアに使われるものには以下のような形態があります。

  • パルミチン酸レチノール
  • プロピオン酸レチノール
  • 酢酸レチノール
  • レチノール
  • レチナール
  • レチノイン酸

このなかで、化粧品に使用されるおもなレチノール成分は以下の4種類です。

  • パルミチン酸レチノール
  • プロピオン酸レチノール
  • 酢酸レチノール
  • レチノール

上記4種類のうち、最初の3つは「レチニルエステル」と呼ばれます。

レチニルエステルは、安定性の向上と刺激緩和を期待していますが、他のレチノールより浸透性は劣ります。

そのため、皮膚への刺激を起こしにくく、市販の化粧品にも広く使用されています。

レチノールに期待できる効果

レチノールにはさまざまな効果が期待できますが、おもな効果には以下の4つが挙げられます。

  • 抗酸化作用がある
  • 肌のターンオーバーを促進する
  • ヒアルロン酸やコラーゲンの生成を促進する
  • 過剰な皮脂分泌を抑える

それぞれの効果について見ていきましょう。

抗酸化作用がある

体の酸化は老化を促し、肌荒れ、シミ、シワといった肌トラブルの原因になることが知られています。

レチノールの成分であるビタミンAは脂溶性の抗酸化ビタミンで、肌の酸化を抑える効果が注目されています。

脂溶性とは油に溶けやすい性質のことで、この特性を持つビタミンAは、皮膚や粘膜の健康を維持するのに重要な役割を果たします。さらに、外部からの刺激に対する抵抗力を高めて、健全な状態を保つ働きが期待できます。

肌のターンオーバーを促進する

レチノールには、肌のターンオーバーを促す働きもあります。ターンオーバーとは、古い細胞が剥がれて新しい細胞がつくられる、肌の代謝サイクルのことです。

このサイクルが乱れると、古い皮膚細胞が新しい細胞へと適切に置き換わらなくなり、古い皮膚が蓄積して肌荒れなどのトラブルを引き起こす可能性があります。

レチノールを日々のお手入れに取り入れると、ターンオーバーを正常に保つことができ、肌荒れやシミの予防につながります。これにより、さらにすこやかな肌を目指すことができるでしょう。

ヒアルロン酸やコラーゲンの生成を促進する

肌のハリや弾力を保つために重要なコラーゲンやヒアルロン酸を生み出す「線維芽細胞」を活性化させる働きも、レチノールの効果の1つ。

線維芽細胞は20代を境に徐々に減少し、40代ではその数が半分以下にまで減ってしまいます。

そこで、レチノールを肌ケアに取り入れると、ヒアルロン酸・コラーゲンの生成が促進され、肌に弾力とハリをもたらす効果が期待できます。

過剰な皮脂分泌を抑える

レチノールには、分泌する皮脂の量を調整する働きもあります。

皮脂は肌の水分量を維持するために欠かせないものですが、過剰に分泌されると毛穴の詰まりやニキビなど、さまざまな肌トラブルを引き起こすことに。

レチノールを使えば、皮脂の過剰分泌を抑えて毛穴の開きや詰まりの改善、ニキビの予防が期待でき、健康的な肌を保つための助けとなるでしょう。

レチノールと併用すると効果大!5つの成分を紹介

レチノールは、ほかの成分と組み合わせることで相乗効果が期待できます。

どのような成分と組み合わせれば良いのか、見ていきましょう。

1.美白有効成分の「ナイアシンアミド」

ナイアシンアミドは、美白有効成分として知られている水溶性ビタミンの一種。美白ケアやシワケアにおいて、レチノールと併用可能な成分です。

ナイアシンアミドには、炎症を抑える作用とバリア機能をサポートする作用があります。そのため、レチノールの使用によって一部の人が感じる、刺激や乾燥を緩和できるでしょう。

レチノールと併用するときのポイントは、水溶性ビタミンのナイアシンアミドを先に使用すること。これにより、ナイアシンアミドを角質層まで浸透させることができます。その後、油分で肌にふたをするようにレチノールを使いましょう。

2.抗酸化作用が期待できる「ビタミンC」

ビタミンCは、抗酸化作用を持つことで知られている成分。

レチノールと併用することで、肌にさらなるメリットをもたらします。

ビタミンCは酸化しやすく安定性が低く、肌になじみにくい特徴があります。レチノールより先に使用することで、そのデメリットを解消しやすくなり、それぞれの効果を発揮しやすくなります。

3.肌のうるおいを保つ「セラミド」

セラミドは保湿効果が高く、肌のバリア機能を高める成分。

レチノールは乾燥を引き起こすことがありますが、セラミドと組み合わせれば、肌のうるおいを保ちながらレチノールの効果を引き出すことが期待できます。

セラミドをレチノールと一緒に使う場合は、まずセラミドを先に使用して肌に十分な保湿を与え、バリア機能を整えたあとにレチノールを塗布するのが効果的です。

4.抗炎症作用が期待できる「トラネキサム酸」

トラネキサム酸はアミノ酸の一種で、メラニンの生成を抑制することから美白有効成分としても知られています。

また、トラネキサム酸には抗炎症作用があり、肌荒れなどを抑える効果も期待。レチノールによる刺激を和らげる作用も期待できるので、相性の良い成分といえるでしょう。

ちなみに、トラネキサム酸は水溶性の成分ですので、レチノールと併用する場合はトラネキサム酸を先に使うようにしましょう。

5.注目の新成分「バクチオール」

バクチオールは、マメ科のオランダビュという植物に由来する成分です。レチノールに近い効果があり、シワやハリの改善などが期待できます。

強い抗炎症作用と抗酸化作用を持ち、レチノールによる肌への刺激を抑える効果も期待できます。さらに、レチノールが酸化したり、紫外線によって分解したりすることを防ぐ効果も期待できるのがポイント。

ただし、バクチオールは植物由来の成分ですので、植物アレルギーを起こすおそれがあります。初めて使う際は、パッチテストをするようにしましょう。

レチノールと相性が悪い成分

レチノールはさまざまな肌トラブルへの効果が期待できる成分ですが、併用に注意が必要な成分も。

ここでは、レチノールと相性が悪いとされる成分をご紹介します。

ピーリング成分(サリチル酸・AHA・PHAなど)

レチノールと、サリチル酸・AHA・PHAなどのピーリング成分は相性が良くありません。

ピーリング成分は肌の角質を除去する作用を持ちますが、一方でレチノールは肌のターンオーバーを促します。

これらを併用すると、肌に必要な角質まで過剰に剥がしてしまうおそれがあるので注意しましょう。

ハイドロキノン

ハイドロキノンは、メラニン色素の生成を抑制し、ニキビ跡の改善などが期待できる成分。

レチノールは長期的・継続的な使用での肌症状の改善を目指しますが、ハイドロキノンは短期間での使用による肌症状の改善を想定しています。

併用すると効果が強く表れすぎる可能性があり、炎症のリスクが高まるおそれがあります。

レチノールの使い方|夜の使用がおすすめ

レチノールは脂溶性ビタミンで、洗顔後すぐに塗布すると化粧水が浸透しにくくなってしまいます。

ですので、「化粧水→乳液→レチノール」の順番で使用するように意識しましょう。

ただし、レチノール配合の美容液を使用する場合は「化粧水→レチノール美容液→乳液」の順に使用するのが基本。

また、レチノールは光に敏感な成分なので、朝よりも夜に使用するのがおすすめです。

夜に使用すると光の影響を受けにくく、より効果を実感しやすくなります。

レチノール美容液・クリームについて詳しく知りたい方は、こちらの記事も併せてご覧ください。

レチノールの注意点

レチノールを使うときは、注意しておきたいことが2点あります。

レチノールを効果的に使うためにも、ここで注意点を押さえておきましょう。

レチノイド反応(A反応)が起こる可能性がある

レチノールを使うと、レチノイド反応(A反応)と呼ばれる皮膚刺激が起きる可能性があります。

おもな症状は、かゆみ、乾燥、皮むけ、赤み、ヒリヒリ感など。

この反応は、レチノールの使い始めや、肌にビタミンAが少ない場合に起きやすく、使用を続けるうちに自然に収まることが多い傾向です。

ただし、症状が強い場合や改善しない場合は皮膚科の受診を検討してください。

A反応を軽減させるには、少量ずつ、または低配合のものから使い始めるのがおすすめ。

特に、パルミチン酸レチノールから始めると刺激が少なく、肌になじみやすいでしょう。

紫外線対策を徹底する

レチノールは肌のターンオーバーを促すので、使用中は皮膚が薄くなり、紫外線のダメージを受けやすくなります。

そのため、日中の日焼け止めの使用は必須です。

レチノールを夜だけ使っている場合でも、日中の紫外線対策は重要。

紫外線の強さや季節によっては、雲や窓ガラスを通り抜けて紫外線を浴びることもあるので注意しましょう。

また、レチノイド反応が起きている場合は、紫外線の影響を特に受けやすい傾向があります。

外出時はもちろん、室内にいるときもしっかりと紫外線対策をしましょう。

【Q&A】レチノールに関するよくある4つの質問

レチノールは肌への効果が期待できる成分ですが、使用時に疑問が出ることも少なくありません。

ここでは、レチノールに関してよくある4つの質問について回答します。

レチノールが合わない・やめたほうがいい人はどんな人?

肌に傷や炎症がある人極度の敏感肌の人はレチノールの使用を避けたほうがよいでしょう。

ただし、敏感肌の場合でも、濃度が低い低刺激のレチノールを少量ずつ慎重に試すことで使用できる可能性があります。

レチノールの欠点はなに?

レチノールのおもな欠点は、熱や光、空気に弱いということ。

これらの環境要因でレチノールの効果が低下するので、化粧品に配合するためには高い技術力が必要になります。

なぜレチノイド反応(A反応)が出ない人がいるの?

レチノイド反応が出ない理由はいくつか考えられます。

肌でしっかりとビタミンAが貯蔵できている場合や、使用しているレチノールの濃度が低い場合は反応が出にくいでしょう。

このほかには、乾燥肌や敏感肌といった肌質が影響する可能性もあります。

レチノールの濃度はどうやって決めればいい?

レチノール初心者は低い濃度から使用を始めてみましょう。

濃度が高すぎると、肌の乾燥やかゆみ、赤みなどの副作用が出る可能性も。

通常、これらの副作用は自然に収まりますが、症状が強い場合は皮膚科の受診を検討しましょう。

レチノールで得られる効果や注意点を押さえて美肌を目指そう

レチノールは、肌のターンオーバー促進やヒアルロン酸・コラーゲンの生成、皮脂コントロールなどの美容効果が期待できる成分。

使い方次第では理想の肌に近付けることができるので、次のポイントを押さえておきましょう。

  • 夜のケアでの使用がおすすめ
  • 保湿成分と併用することで、肌の乾燥や刺激を防ぎやすくなる
  • 日焼け止めを使用して、紫外線対策を心がける

長期的な美肌ケアをサポートする手段として、レチノールを日常のスキンケアに取り入れてみてはいかがでしょうか。

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